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WINDロケット実験用狭帯域広視野撮像レンズ
─ 北海道大学大学院理学研究院殿/高知工科大学電子・光システム工学科殿

2007年9月2日に、宇宙航空研究機構(JAXA)、北海道大学、高知工科大学 などが中心となって準備を進めてきた「WINDロケット実験」が実行されました。 「WINDロケット実験」とは、打ち上げられた観測ロケットからLi原子を撒き、 Li原子に特徴的な太陽散乱光を捕らえて、その散乱強度分布の変化から上空(熱圏)の大気の流れを 測定するという非常にユニークなプロジェクトです。 (詳細は、WINDロケット実験のページをご覧ください)

フォトコーディングでは、当実験用のLi観測カメラレンズの開発を 担当しました。大気(風)の流れをトレースするLi原子からの輝線を 感度よく浮かび上がらせるためには、波長域をLi波長(=670nm)に限定する "狭帯域フィルター"を用いるのが有効です。また、Li原子は非常に速い スピードで拡散するために、非常に広い視野も必要になります。 ところが、狭帯域フィルターは、通常その透過波長が光線入射角度に 依存するため、広視野用カメラと併用した場合に、視野によって 透過波長が異なってしまう(視野の外側で著しく感度が低下してしまう) という問題が生じます。

そうした問題を解決するために、私どもでは@バックフォーカスを 大きくとり、かつA像側テレセントリックなレンズ系(図1)を提案しました。 広く取ったバックフォーカス領域に狭帯域フィルターを挿入することによって、 全角100度という広視野全体に渡って、高い感度が維持されるカメラを 実現することができました。図2は、9月2日の観測にて得られたの実際の 観測画像です。Liが非対称に広がっていく様子が明瞭に捕らえられています。


図1:狭帯域広視野撮像レンズ系の光路図


図2:撮影されたLiガス体の画像(JAXA、北海道大学、高知工科大学 提供)