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近赤外用イマージョン回折格子の開発

池田 優二 (フォトコーディング)、小林 尚人 、安井 千香子、近藤 荘平、 本原 顕太郎、南 篤志(東京大学)、寺田 宏、表 泰秀(国立天文台)、所 仁志、平原 靖大(名古屋大学)
2006年9月20日 日本天文学会2006年秋季年会 @福岡県北九州市
■ アブストラクト
我々は、近赤外高分散分光器用のデバイスとして、イマージョン型回折格子の開発を進めている。 イマージョン型回折格子とは、回折面(領域)を媒質で満たした反射型回折格子であり、 通常の回折格子を用いる場合に比べて、媒質の屈折率(n)に比例した分解能が得られる (もしくは、分光器をコンパクトにできる)ため、 次世代ELT用の分光器や飛翔体搭載用の分散素子として注目されている。 近赤外領域の透過材料には、SiやGeのようなIV族結晶や、ZnSeやCdTe のようなII-VI族結晶などが知られているが、 一般に光学ガラスに比べて高屈折率であるため(n = 2 〜 4)、 それらを材料としたイマージョン型回折格子の実現は多くの研究者が切望している。
そうした状況のもと、我々は東京大学のチームが開発を進めている 近赤外高分散分光器"WINERED"(λ = 0.9 - 1.35 μm)と、 すばる近赤外分光撮像装置"IRCS"(λ = 1.5 - 5.5 μm)用途に、 それぞれ、ZnSe(ZnS)製とSi製のイマージョン型回折格子の開発を進めている。 ZnSeとSiでは機械的/化学的特性が著しく異なるため、 それぞれ「研削(切削)による機械加工」と「ドライエッチング加工」という 異なるプロセスによる加工試験を実施している。 すでに、一次加工テストを終えており、得られたサンプル回折格子の光学的評価を行った。
Si製については、理想に近い溝形状と小さな溝ピッチ誤差が得られており、 期待が持てる結果が得られている。一方で、 ZnSe製については、最終仕様の面粗度と角Rの達成のためには、 より新しい加工方法をR&Dで探していく必要があることがわかった。 本講演では、そうした光学試験の詳細と今後の計画について紹介する。 また、本開発と密接に関連するであろうSPICA搭載用のイマージョン型回折格子の実現可能性についても議論したい。